単気筒バイクとは、その名の通り「単気筒エンジン」を搭載するバイクのことです。それぞれシングルバイクやシングルエンジンという呼び方をすることもあります。シングルエンジンは、4ストロークエンジンの中では最もシンプルな構造ですが、魅力は非常に奥深いものです。この記事では単気筒バイクの魅力や構造をはじめ、メリットなどを紹介するとともに、おすすめの単気筒バイクを紹介します。単気筒バイクの購入を考えている方は必見です。
単気筒バイクのエンジンはシンプルな構造を持ち、粘りのある低回転トルクが特徴です
単気筒バイクに搭載されるエンジンは単気筒エンジンで、別名シングルエンジンとも呼ばれています。読んで字のごとく、シリンダー(気筒)がひとつ(シングル)だけなので、その構造は至ってシンプルです。そんなシングルエンジンについて、特徴を詳しく解説します。
シングルエンジンの最大の特徴は、エンジン内にあるシリンダー(金属製の筒)がひとつだけということです。シリンダーがひとつということは、ピストンもひとつということになります。
つまり、シングルエンジンは、ひとつのピストンがシリンダー内で上下運動を行うことでパワーを発揮しているのです。シリンダーとピストンが4つある並列4気筒エンジンやV型に分かれたV型2気筒エンジンなどと比べると、シンプルな構造だといえるでしょう。
パーツ点数が少ないため、軽量でコンパクトにできているのも特徴です。
排気量と気筒数には密接な関係があります。排気量とはシリンダー内の空気のうち、ピストンの上下運動によってエンジン外に排出される量のこと。例えばSR400の場合、ピストンが上下することで、399ccが排気されます。対してCB400スーパーフォアは4気筒です。この場合、4つのピストンによって399ccを排気します。
つまり、1気筒あたりの排気量は約100ccなので、ピストンは当然SR400よりも小さくなります。そのため、SR400よりもCB400スーパーフォアのほうがピストンはよく動きます。結果、高回転まで回るエンジンになるのです。反対に、ピストンが大きくて重いシングルエンジンは、低回転域で粘り強く回るエンジンになります。
メンテナンスのしやすさや軽快な走り出しなど、単気筒バイクの魅力を解説します
一般的に、排気量が同じであれば、単気筒よりも4気筒のほうが高回転までよく回ります。それでは、シングルエンジンは4気筒エンジンよりも劣っているのでしょうか。いいえ、決してそんなことはありません。単気筒バイクには、速さや高出力だけではない、単気筒バイクならではの魅力が詰まっているのです。
ここではシングルエンジン、そして単気筒バイクが持つ3つの大きな魅力を紹介します。
シングルエンジンは低速から大きなトルクを発生させられるため、クラッチをつないだ瞬間から力強く走り出せます。また、シンプルな構造のエンジンは軽いため、車体自体も軽量です。
力強いエンジンと軽量な車体によって、ひらひらと軽快な走りを楽しめるのです。最高スピードなどを競うのではなく、日常の範囲内でスポーティーな走りを楽しめるのが単気筒バイクだといえるでしょう。
シングルエンジンは構造がシンプルなため、比較的メンテナンスしやすいのも大きな魅力といえるでしょう。例えばスパークプラグは一部の高級モデルを除けば、1本なのが一般的です。交換や点検が簡単なのはもちろん、プラグ代も安くて済みます。
また、4気筒モデルであれば、燃料タンクを外さなければ交換できないモデルが多いのですが、多くの単気筒バイクはそのままで交換が可能です。エンジンオイル量も少ないモデルが多いので、オイル交換時の費用も低く抑えられます。
4気筒エンジンは小さな4つのピストンが上下運動を行うため、振動を低く抑えられます。対してシングルエンジンは巨大なひとつのピストンが動くのです。当然、大きな振動が発生します。しかし、この振動がシングルエンジンの大きな特徴で、独特の「鼓動感」として、単気筒バイクの魅力になっているのです。
また、低速から発揮される豊かなトルクも、のんびり走りたいというライダーにはぴったりといえるでしょう。単気筒バイクは鼓動感と低速トルクにあふれた味わい深いバイクなのです。
ヤマハSR400やホンダGB350など、人気の単気筒バイクを紹介します
単気筒バイクの中から、特におすすめの5モデルを紹介します。どれもが単気筒らしい味わい深さを持ったバイクですが、それぞれに異なる特徴も持っています。解説文の後には、中古車情報のリンクも貼っていますので、気になったモデルはぜひチェックしてみてください。
1978年の登場から生産を終了する2021年までの44年という長きにわたって、そのスタイリングを変えることなく販売し続けてきたのがSR400です。オフロードモデルXT500から受け継ぐ空冷単気筒エンジンにシンプルなセミダブルクレードルフレーム、エンジン始動はキックのみといった、こだわりの仕様は多くのバイクファンが支持してきました。
実は、シルエットこそ初期型からほとんど変わっていませんが、年式によってその仕様は大きく異なります。中古車を購入する際は、それらの違いを把握しておいても良いかもしれません。
SR400の生産終了後、ホンダが新たに400ccクラスへ投入した空冷単気筒モデルです。新設計したエンジンはロングストローク設計で、豊かな鼓動感が魅力といえます。また、スタイリングもシンプルなので、飽きずに長く乗れるでしょう。
高い人気となっているため、カスタムパーツが豊富なのもうれしいポイントです。鼓動感を味わいながら旅に出るのも良し、カスタマイズで自分らしさを演出するのも良しと、さまざまな楽しみ方ができる1台といえるでしょう。
2000年代、TW225やFTRなどに代表される「ストリートバイクブーム」全盛期にカワサキがリリースしたのが250TRです。
ルックスは1970年代のスクランブラーモデル「350TR」を思わせるものですが、エンジンはエストレヤと同じロングストローク設定の空冷4ストローク単気筒を採用しています。そのため、スポーティーなルックスとは裏腹に、のんびりと街中を流すのに最適といえるでしょう。
オフロードテイストの高い見た目ですが、シート高はそれほど高くなく、その軽い車体も相まって、ビギナーにもおすすめです。
エストレヤは、直立したシングルエンジンとクラシカルな車体によって、古い英国車を思わせるデザインが魅力のモデルです。エンジンはロングストローク設定のため、250ccらしからぬ鼓動感や味わい深さを実現しています。
座面の広いシートや十分な容量を確保した燃料タンクも相まって、街乗りはもちろん、ツーリングバイクとしての使い勝手も良いでしょう。250ccクラスのために維持費も安く、オールマイティーに使える単気筒バイクです。
今、250ccクラスで非常に高い人気を獲得しているのが、ホンダのクルーザー・レブル250です。その人気のポイントは、なんといっても扱いやすさにあります。水冷単気筒エンジンはトルクフルで、クラッチをつないだ瞬間から大きなトルクを発生してくれます。また、シート高も690mmと、小柄なライダーでも安心の低さです。
クルーザータイプなので、気負わずに乗れるのも魅力といえるでしょう。街乗りからツーリングまで、さまざまなシチュエーションでライダーを満足させてくれる1台です。
単気筒バイクを買うなら、国産新車や輸入新車、さらに中古車までそろうバイク館がおすすめです
単気筒バイクは、新車ならGB350やレブル250が人気です。SR400や250TRなど、絶版車にも人気の高いモデルがたくさんあります。そのため、単気筒バイクの購入を考えているなら、豊富な中古車をそろえているお店がおすすめといえるでしょう。
バイク館なら全国に63店舗(2023年6月時点)を構え、中古車検索が可能なWebサイトも用意するなど、ユーザーフレンドリーなバイクショップとして高い支持を得ています。
バイク館では国産新車や輸入新車に加え、豊富な中古車を取り扱っています。中でも限定モデルや希少車など、レアなモデルも取りそろえているため、「人とは違う単気筒バイクが欲しい」と考えている方にもおすすめです。
店舗は全国に展開しているため、近くにお店がある方は気軽に寄ってみてはいかがでしょうか。また、Webサイトでは中古車検索も可能ですので、お目当てのバイクを見つけてからお店に行くことも可能です。
バイク館ではオリジナルのメンテナンスメニュー「Bikeep」を展開しています。これは定期点検と基本メンテナンスを特別料金でパックしたメニューで、全国のバイク館で利用可能です。転居などで最寄りのバイク館が変わってしまった場合も安心といえるでしょう。
もちろん、バイク館は全店が認証工場で、国家資格整備による安心のメンテナンスが受けられます。バイク館で購入したバイク以外でも利用できるのもうれしいポイントです。
詳しくは下記のリンクから確認してみてください。
単気筒バイクは独特の鼓動感やシンプルな車体が魅力です。バイク館でお気に入りの1台を探してみてはいかがでしょうか
鼓動感と味わい深さを持つ単気筒バイクの魅力を掘り下げました。シングルエンジンは、構成はシンプルですが、4気筒などの多気筒エンジンにはない独特の楽しさがあります。「バイクと対話するように、のんびりと走りたい」と考えているなら、ぜひ単気筒バイクを選んでみてください。
また、単気筒バイクを購入するなら、豊富な在庫量のバイク館がおすすめです。きっとお気に入りの1台が見つかるでしょう。