【V7ストーン/スペシャルの特徴】
V7シリーズは縦置き空冷Vツインエンジンを搭載した、これぞモトグッツィというシリーズです。
1960年代にイタリアの防衛省やアメリカ・カリフォルニア州の白バイ等の為に縦置きVツインエンジンを設計したのが原点となります。
当時、経営不振や市販モデルの整理などが行われ、ビッグバイクの市販車が存在しませんでしたが、前述したイタリアの防衛省からの三輪車用エンジン開発の競争入札やイタリア警察の白バイなどで、新しいエンジンを開発するチャンスとなりました。
その結果、耐久性や整備性、コスト面で大きく評価されることとなり、選定されることとなりました。
また、そのエンジンの高評価ぶりから、アメリカ・カリフォルニア州の白バイとしてもデビューが決まり、イタリアのみならずアメリカでも市場規模を拡大していきました。
■V7ストーン
V7ストーンは2012年に発売された、伝統の縦置きVツインエンジンを搭載した、モトグッツィらしさ全開のモデルです。
初代（2012～）「V7」、2代目（2015年～）「V7Ⅱ」、3代目（2017年～）「V7Ⅲ」と2・3代目は車名+ローマ数字で表記していましたが、2021年からの4代目から再び「V7」との表記にしました。
初代から3代目までは744ccエンジンを搭載し、4代目からは853cエンジンを搭載しています。
V7シリーズオリジナルの個性とスタイリングを忠実に再現しており、ハンドリング性能と安定性が増した快適なクラシックバイクとなっています。
■V7スペシャル
V7スペシャルもストーンと同じく2012年に、伝統の縦置きV型ツインエンジンを搭載してデビューしました。
V7スペシャルは1970年代のV750シリーズの雰囲気とスタイリングを受け継いだクラシックでエレガントなモデルとなっています。
「伝説に跨ること」をコンセプトとしており、ルーツに忠実かつ現代性を受け入れました。
パフォーマンス能力はもちろん、安全性や快適性も追及して、真の伝説を目指しました。
■V7ストーン/スペシャルの歴史
2012年に登場したV7ストーン/スペシャルは、初代モデルとして2014年まで生産されました。
2015年にフルモデルチェンジを行い、V7Ⅱストーン/スペシャルを発売しました。
全モデルまで5速だったトランスミッションを6速に変更し、ABSやトラクションコントロールも採用されました。
2017年には2度目のフルモデルチェンジを行い、V7Ⅲストーン/スペシャルを発売しました。この年はV7シリーズ登場から50周年の年となっていました。
ABSとトラクションコントロールはもちろん継続装備されていますが、トラクションコントロールはウェットとドライ、無効の3種類を選択可能としていました。
2019年医はマイナーチェンジを行い、サイドカバーのロゴ変更とフロントフェンダーのカラー変更が行われました。
2021年には3度目のフルモデルチェンジを行い、V7ストーン/スペシャルとローマ数字表記を廃止しました。
このモデルチェンジでは、欧州規制のユーロ5に対応した新型853cc縦置きVツインエンジンを採用しました。
同じく2021年にはモトグッツィ創設100周年を記念したモデルを発売しました。
【V7ストーン/スペシャルの装備】
フルLEDヘッドライトシステムを採用し、デイライトも搭載されています。デイライトの形状はモトグッツィのシンボルであるイーグルを模しています。
調整式のトラクションコントロールやABSが標準装備されており、安全性を向上させています。
【V7ストーン/スペシャルのパワーユニット】
853cc空冷縦置きVツインエンジンは、ユーロ5に対応しており、優れた環境性能を発揮します。
排気量を拡大して結果、各部のパフォーマンスが向上。低速域での立ち上がりが極めてスムーズな扱いやすいエンジン特性を獲得しました。
