【S1000Rの特徴】
S1000Rは2014年に発売した、BMW初のスーパースポーツであるS1000RRのネイキッドバリエーションモデルです。
ベースは2012年にモデルチェンジを行っていた2代目S1000RRで、ストリートファイターにカテゴライズされます。
欧州ではスーパースポーツと共にフェアリングを外したストリートファイターが求められる傾向から、販売からヒットまでは既定路線でした。
■速いだけではない
S1000RRをベースとしているので、もちろん高いパフォーマンスを発揮します。ただそれだけではないのがS1000Rで、シビアなハンドリングの欧州ストリートファイターが多かった中、躊躇なく思い切ってコーナーに侵入できるほどの性能でした。
■最高峰SSの直系ストファイ
S1000RRの登場時は、今までのBMWの伝統を根底から覆すような設計思想でした。
それは、水冷直列4気筒エンジンをアルミツインスパーフレームに搭載したことで、構成だけを見ると日本国内のスーパースポーツに似通ったものがありました。
そのS1000RRの直系として登場したS1000Rは、ストリート向けの再セッティングがされており、トルク発生回転数を下げ、最大トルクを向上させています。
S1000RR譲りの高い運動性能と思い切ってコーナーに侵入できる高いハンドリング性能を併せ持つ、ストリートファイターの定石を忠実に再現した優等性マシンとなっています。
■S1000Rの歴史
2014年に登場したS1000Rは、毎年のカラーチェンジを行いながら2017年に初めてのマイナーチェンジを行いました。
このマイナーチェンジでは、欧州排ガス規制のユーロ4に対応しました。
また、上級グレードのプレミアムラインには、シフトアシストPROやABS PROが搭載されました。
2021年にはフルモデルチェンジを行い、ユーロ5に対応しました。
この排ガス規制への対応でも、出力やトルクなどのスペックの変化はありませんでした。
ヘッドライトのデザインが一新され、新設計となりました。また、電子制御系統のアップデートも行われました。
【S1000Rの装備】
S1000Rは3種類のグレードでラインナップされており、使用用途やライダーの好みで選択することができます。
全てのグレードで共通の装備となっているのは、ETC2.0車載器やグリップヒーターとなっており、グレードが上がるごとに快適装備や電子制御系統が追加されていきます。
【S1000Rのパワーユニット】
S1000RR直系の4気筒エンジンを、ストリート向けにセッティングしています。
BMW市場初めてで最高傑作のスーパースポーツのポテンシャルを引き出しながらも、ストリートファイターとしての扱いやすさを追求しました。
【S1000Rのシャシー】
フレームもS1000RR同様にアルミツインスパーフレームとなっており、大幅な軽量化に成功しています。リッターバイクで200kgを下回っており、その軽量さが高いハンドリング性能や運動性能を引き出しています。