【スピードトリプル/R/S/RSの特徴】
スピードトリプルは1994年から販売されている、トライアンフ・ロードスターモデルを象徴するシリーズです。
数々の仕様変更で排気量が上がっており、デビュー時は885cc、99年に955cc、2005年に1050ccとなりました。
映画「ミッション・イン・ポッシブル2」に登場し、特徴的な2眼ヘッドライトが話題となりました。
トライアンフの3気筒シリーズのネーミングは間違えやすいが、ミドルクラスを「ストリートトリプル」、リッターオーバークラスを「スピードトリプル」と呼びます。
■スピードトリプルR
2011年のモデルチェンジの際に登場したのが、ストリートトリプルRです。
上級グレードとして登場したRは、オーリンズ製サスペンションやブレンボ製ブレーキキャリパーを装備していました。
2016年のモデルチェンジで、新しいスピードトリプルとしてデビューし、上級グレードは変わらずに様々な電子装備を追加しました。
■スピードトリプルS
2016年に登場したスピードトリプルSは、この年にモデルチェンジを行ったスピードトリプルの標準グレードとしての位置づけでした。
無印のスピードトリプルの直接後継機種であるスピードトリプルSは、様々な改良を重ねていました。
最大の変化は、電子制御の導入が大幅に進んだことで、電子スロットルやトラクションコントロール、ライディングモードの選択が搭載されました。
このモデルからラインナップは、スピードトリプルRとSの2モデルとなりました。
■スピードトリプルRS
2021年に登場したスピードトリプルRSは、この年から導入された新しいスピードトリプルシリーズのフラッグシップモデルでした。
最上級グレードという意味は変わらず、オーリンズ製フルアジャスタブルサスペンションやブレンボ製Stylemaブレーキ、クイックシフターを装備していました。
■スピードトリプルRR
スピードトリプルRRは2022年に登場した、カフェレーサーモデルです。
標準で付属するシングルシートカウルや低く絞っているハンドルなど、カフェレーサーを印象付ける装備を採用していました。
電子制御系も十分すぎるほど搭載されており、5種類のライディングモードやクイックシフター、6軸IMU、トラクションコントロール、アンチウィリーなどが搭載されました。
また、オーリンズ製の電子制御式セミアクティブサスペンションも採用されました。
■スピードトリプルの歴史
1994年に登場したスピードトリプルは、1997年に初めてのマイナーチェンジを行い、後にスピードトリプルのアイデンティティとなる2眼ヘッドライトを採用しました。
1999年には、排気量を955ccにボアアップしました。
2002年にはフルモデルチェンジを行い、ホイールベースの延長やキャスター角の変更などを行いました。
2005年にもフルモデルチェンジを行い、ピストンストロークを延長し、排気量を1050ccにアップしました。また、フロントサスペンションは倒立フォークとなりました。
2008年にはユーロ3に対応するマイナーチェンジを行うと同時に、ブレーキキャリパーがブレンボ製に変更となりました。
2011年に3度目のフルモデルチェンジを行い、ヘッドライトを変更してイメージを一新しました。
同時に上級グレードのスピードトリプルRが発売となりました。
2014年にマイナーチェンジを行い、メーターバイザーとアンダーカウルを装備しました。
2016年のフルモデルチェンジで、標準グレードがスピードトリプルSとなりました。
スピードトリプルRもモデルチェンジを行い、エンジンの全面改修を受けました。
また、電子制御の導入が大幅に進んだのもこの年でした。
2018年にはスピードトリプルSがマイナーチェンジを行い、TFTメーターの採用やクルーズコントロール等を搭載しましたが、日本市場へは導入されませんでした。
2021年には最上級モデルのスピードトリプルRSが発売しました。
2022年にはカフェレーサースタイルのスピードトリプルRRが発売し、2023年現在日本国内のラインナップはこの2モデルのみとなっています。
【スピードトリプル/R/S/RSのパワーユニット】
現行モデルのスピードトリプルRSは、トライアンフ市場最高のパワーとトルクを獲得しました。
スピードトリプルシリーズ最上級のフラッグシップモデルとして、1994年から続くスピードトリプルの名前を守っています。
【スピードトリプル/R/S/RSのシャシー】
足回りには、最上級の装備が揃っています。
先代より10kgもの軽量化に成功した車体で、オーリンズ製の電子制御サスペンションと合わさって、最大級のハンドリング性能を引き出します。