こんにちは、バイク館甲府店の塚田です(^^)/
今回はオートバイのカスタムでは定番のマフラーカスタムについてご案内させていただきます。
オートバイにとって排気音って車両を選ぶポイントの一つに入るほど重要な要素ですよね。
純正のマフラーでも十分サウンドを楽しめますし、形もかっこいいのですが、さらにかっこいい音と形を求めて社外品にカスタムしようとお考えの方も多いと思います。
そこで、今回はマフラーカスタム時の注意点をご案内させていただきます。
ちなみに、今回は251cc以上のいわゆる車検があるオートバイのご紹介となりますので、250cc以下の方は参考までに聞いてもらえればと思います。
まずは、純正マフラーの説明からさせていただきますと、大きく分けて2種類あります。
排気ガス浄化装置の"触媒装置"がついていない(比較的古い)オートバイと、"触媒装置"がついているオートバイです。(ほんとにおおざっぱに言うと)
これは車検証の「型式」または外観上で判断できます。
分かりやすくホンダCB1300SFを例に挙げてご説明させていただきます。
1998年の新登場の時の車検証上の車両型式は"SC40"というものでした。外観上も触媒装置はついていません。
2000年登場の型式は"BC-SC40"となり、車両型式"SC40"の前に"BC"という文字が追加されました。
これは平成11年排ガス規制に対応することによる型式変更です。ただし外観上は触媒装置がついていません。
この排ガス規制では新車出荷時にマフラー内に排出ガス発散防止装置(触媒装置など)をつけることが義務化されました。
車両型式の前にハイフン「-」がついている車両はこの排気ガス規制対象です。
この時点ではCB1300はまだ触媒装置は取り付けられていませんでした、代わりに2次エア導入装置を使用。(排気ガスの濃度を薄くする装置)
その後平成19年新排出ガス規制により排気ガスの規制が強化され、車検証上の型式が"EBL-SC54"となりました。
この車両以降からCB1300SFは触媒装置が取り付けられました。
ちなみに2003年からインジェクション化されて車両型式がSC54となっています。
以降CB1300は触媒装置がつけられて現在に至っています。
正確には平成28年排出ガス規制にてさらに排気ガス規制が強化し車両型式も"2BL-SC54"へ、また令和2年排出ガス規制というものもあり、CB1300の車両型式は"8BL-SC54"という型式となっており、これが現行モデルです。
↑こちらはヤマハXSR900の車検証です。
型式はEBL-〇〇となっていますので平成19年排ガス規制をクリアしているということですね。
さて、ここまで純正マフラーの排出ガス規制の変遷を見てきましたが、いよいよ社外マフラーを取り付ける際の適合のお話をさせていただきます。
まず、大きく分けて触媒装置がついているかどうかがポイントとなります。
また、スリップオンタイプ(サイレンサーのみ変えるタイプ)なのか、フルエキゾーストタイプ(エンジンの出口からサイレンサーまでまるまる変えるタイプ)なのかにもよって変わってきます。
まずはスリップオンマフラーの場合です。
スリップオンマフラーの場合、CB1300を引き続き例に挙げてお話しすると、触媒がついていない"SC40"と"BC-SC40"という型式の車両は音量規制99デシベル(db)をクリアしていれば車検OKです。
純正で触媒がついている型式"EBL-SC54"は音量94db以下でマフラーにJMCAプレートがついていれば車検OKです。
(JMCAプレートとは国が認可を与えたお墨付きマフラーです。)
型式"2BL-SC54"以降は94db以下&加速騒音82db以下でマフラーにJMCAプレートがついている車両であれば車検OKとなります。
ご自身の車両がどの区分に入るかによって変わってきますのでご確認のうえマフラー選びをしてください。
フルエキゾーストマフラーの場合、触媒がついていない"SC40"と"BC-SC40"は、ざっくり言うとスリップオンと同じく音量規制99dbをクリアしていれば車検OKです。
厳密には音量とCO値4.5%以下、HC値2,000ppm以下となります。
平成19年排ガス規制をクリアしている純正で触媒がついている"EBL-SC54"以降の車両はJMCAプレートがついているマフラーが必須となります。
そして「自動車排出ガス試験結果証明書」(いわゆるガスレポと呼ばれる)が必須となります。この証明書がないと車検が通りません。
また、よくある事例としては、サイレンサー自体が劣化していて新品時は音量94dbをクリアしていても車検時に音量をクリアできない車両もあります。この場合もNGです。
さてここまではCB1300を例に説明してきましたが、ほかの車両ではどうなのかということをお話しします。
国内4メーカー(ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ)の場合はほとんどがCB1300と同じで車検証の型式を見ていただければわかります。
ただし、国内モデルに限ります。いわゆる逆輸入車はこの限りではありませんので注意です。
JMCAの公式ページに行くと対応型式とモデルが分かりますので便利ですよ。
つぎは大型車で多い逆輸入車のご説明です。
と思いましたが、文章量が多くなってしまい読むのも大変だと思いますので、今日のところはいったん終了とさせていただきます。
マフラー交換をお考えのかたはご自身の車両がどの規制に当てはまるのかを確認の上カスタムを楽しんでいただきたいと思います。
難しくてわからないよ~という方はご相談いただければアドバイスできますのでお気軽にお問い合わせください。
それでは、みなさま楽しいオートバイライフを!