バイクの醍醐味のひとつに、圧倒的なパワーや味わい深い鼓動感を味わうといった「エンジンの魅力」があります。バイクのエンジン形式にはさまざまなものがあり、シリンダーの配置や数によって、性能や乗り味は大きく変わるのです。 この記事ではエンジン構造による性能や味わいの違いを解説します。エンジンのことを深く知りたい方や、これからバイクを購入しようと考えている方は必見です。
バイクのエンジンにはさまざまなシリンダー配列があります。それぞれの違いを解説します。
バイクのエンジンは、上から燃焼室、シリンダー、クランクと分かれています。燃焼室でガソリンと空気の混合気が爆発し、そのパワーでピストンがシリンダー内を上下することで、クランクシャフトを回転させることでパワーを発揮するのです。
エンジンの中で重要なシリンダーには、さまざまな配置方法があります。そして、その配置によってパフォーマンスや乗り味が変わるのです。
並列エンジンはシリンダーが並列、つまり横に並んだ状態のエンジンです。V型や水平対向エンジンに比べるとパーツ点数が少なく済むため、車体を軽くしやすく、車両価格を低く抑えられます。
シリンダーをエンジン前方に集中させられるので、フロント荷重を高めやすく、結果としてスポーツバイクに向いたエンジンともいえるでしょう。
ただし、4気筒などの多気筒エンジンは横幅が広くなってしまいます。
ハーレーダビッドソンやドゥカティなどに多く採用されているのがV型エンジンです。シリンダーが前後に分かれているため、車体をスリムにできます。
ドゥカティは90度、ハーレーは45度など、メーカーや車種によって採用する角度が異なります。じつはシリンダー角によって乗り味が変わるためです。理論上、90度はお互いの振動を打ち消すため、スポーツバイクに向いているといわれています。それよりも狭いと振動が発生し、ハーレーの45度は鼓動感を楽しむのに最適です。
モトグッチもV型エンジンですが、縦置きクランクシャフトを採用しています。そのため、シリンダーが車体横からはみ出ていて、独特な車体構成となっています。
BMWのRシリーズに採用されているのが水平対向2気筒エンジンです。シリンダーが横に水平に出ているため、車体の重心が低くなり、安定した乗り心地となっています。また、シリンダーが車体からはみ出ているため走行風が当たりやすく、冷却効果が高いのも特徴です。シリンダーから上のメンテナンスがしやすいのもメリットといえるでしょう。
他に、ホンダ ゴールドウイングが水冷対向6気筒エンジンを採用しています。
バイクのエンジンにはさまざまなシリンダー数があります。それぞれの違いを解説します。
並列エンジンでもV型エンジンでも、シリンダーの数が違えば性能が変わります。ここではエンジンのシリンダー数でよくある単気筒、2気筒、4気筒に加え、ヤマハとトライアンフが採用する3 気筒、ホンダとBMWによる6気筒を加えた5パターンのエンジンについて、それぞれの特徴や魅力を解説します。
なお、ここで紹介するのはすべて4ストロークエンジンです。2ストロークエンジンにも共通する点はありますが、根本的にパワーの出方や乗り味が異なります。
シリンダーがひとつの単気筒エンジンは、最もシンプルな構造を持つエンジンです。シンプルなために軽量で、部品点数が少ないためにリーズナブルな車体価格のモデルが多くあります。
排気量が大きな単気筒エンジンはピストンがひとつしかないために、エンジン内でピストンが上下してパワーを作り上げているということを、大きな鼓動感と共に感じ取れるでしょう。
代表的なモデルは、ホンダ GB350やモンキー125、スズキ Vストローム250SXなどです。
2気筒は今、最もバリエーションの多いエンジンです。並列でもV型でも、水平対向でも採用されています。しかも並列エンジンでもクランク角によって乗り味が大きく変わります。
たとえば同じカワサキの並列2気筒・ネオクラシックバイクでも、W800は360度クランクで、Z650RSは180度クランクを採用していて、その乗り味はまったく別物となっています。
ちなみに今の主流は、ヤマハ MT-07やスズキ GSX-8Rなどに採用されている270度クランクです。
トライアンフのタイガーシリーズやスピードトリプル、ヤマハのMT-09などに採用されているのが並列3気筒エンジンです。その特徴は、2気筒と4気筒の良いとこ取りといったところでしょう。
低回転域では2気筒のような鼓動感を楽しめますが、エンジンを回していくと、まるで4気筒のようなスムーズさで加速していきます。この二面性が多くのファンをとりこにしているようです。
国産スーパースポーツやネイキッド、海外モデルでもBMWのSシリーズやアプリリア、MVアグスタなど、多くのロードスポーツモデルに採用されているのが4気筒エンジンです。その特徴は、連続した甲高い排気音や圧倒的な加速感にあるでしょう。
味わいよりも性能を求めるバイクに採用されています。また、近年ではドゥカティもフラッグシップモデルにはV型4気筒エンジンを搭載しています。性能を求めるなら、現時点では4気筒エンジンが最も優れているといってよさそうです。
1970年代にはカワサキ Z1300やホンダ CBX1000などがあり、現在でもホンダ ゴールドウイングやBMW K1600シリーズなどが採用しています。このようにいつの時代も一定のファンから支持されているのが、6気筒エンジンです。
その特徴は、別名「シルキーシックス」から分かる通り、4気筒以上のなめらかな回転フィーリングにあります。まさに高級モデルにふさわしい乗り味といってよいでしょう。
ただし、部品点数が多いため、車重は他のモデルより重く、車体価格もかなり高価になります。
豊富な在庫をそろえるバイク館なら、さまざまなエンジン形式のバイクを選べます。
バイクは同じ排気量でもシリンダー数や配列によって、性能や乗り味は大きく変わります。のんびりとツーリングを楽しみたいなら、単気筒や2気筒がよいでしょう。サーキット走行やツーリングをスポーティに楽しみたいなら、3気筒や4気筒、また270度クランクの2気筒などがおすすめです。
しかし、バイクは車と違って、エンジンも車体デザインを構成する重要な要素です。乗り味も重要ですが、気に入ったデザインであればエンジン形式を問わずに購入するのも、決して悪いことではありません。
バイク館は、北は北海道から南は九州まで、全国に店舗展開しています。それぞれの店舗に豊富な在庫があり、さまざまなエンジン形式のバイクが実際に見られます。もちろんスタッフは皆プロなので、エンジン形式だけでなく、バイクに関するさまざまな疑問や質問にお答えします。
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バイク館でバイクを購入する際の流れを紹介します。まずはお近くの店舗で実際にバイクを見て、選びます。別店舗のバイク館から気になる車両をお取り寄せすることも可能です。
商談は、店頭はもちろん、メールや電話でも行えます。商談がまとまれば、店舗で納車前の整備です。担当はもちろん、国家資格を有する整備士が行います。さらに車両のナンバー登録や完成検査を経て、納車です。
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購入前に、あらかじめ必要な書類などをチェックしておきましょう。
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シリンダー配列やシリンダー数の違いによるエンジンの性格を知れば、バイク選びはもっと楽しくなるでしょう。
エンジンによって、バイクの性格は大きく変わります。排気量の他、シリンダー配列やシリンダー数、さらに最高出力やトルクとそれぞれのエンジン回転数など、知れば知るほど奥が深いことが分かるでしょう。
しかし、いきなりすべてを理解する必要はありません。ここに紹介している情報を理解するだけでも、十分にバイク選びの参考になります。
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