【Bandit1200Sの特徴】
Bandit1200Sは2000年3月に発売された、ハーフカウルを装着したスポーツモデルです。
前身は1995年に発売したGSF1200Sであり、Bandit1200Sの特徴でもある油冷エンジンはGSX-R750用に開発されたレーサーベースのエンジンです。
2000年の登場時と2006年のフルモデルチェンジ後はハーフカウルの形状が変更となっており、若干の丸みを帯びたデザインとなっていました。また、ハーフカウルの形状変更に伴い、ヘッドライト形状も2灯式から1灯式へと変更になりました。
■油冷エンジンとは
レーサーベースのGSX-R750用に開発された油冷エンジンの最大の特徴は、軽量かつコンパクトな面です。
油冷エンジンはヘッドに大きなオイル溜まりを持ち、専用の冷却用オイルポンプからの噴射でシリンダー頂部の熱境界層を破壊し冷却するシステムです。
実際のメリットは前述した軽量化とコンパクト化ですが、オイルの比熱は冷却水の1/10程度しかない為、冷却効率は水冷の方が圧倒的に上でした。
■油冷ファイナルの発売
2006年のモデルチェンジと同時に、油冷ファイナルエディションを発売しました。これは、油冷の冷却効率では当時の排ガス規制をクリアするのに至らなかった為でした。
同様に油冷エンジンを採用していたGSX1400も欧州向けに油冷ファイナルを発売しています。
翌年からは水冷化した後継機種のBandit1250Sが発売しました。
■Bandit1200Sの歴史
2000年に発売したBandit1200Sのルーツは、1995年から発売されていたGSF1200に遡ります。GSF1200は油冷エンジンを搭載しており、海外名はBandit1200としていました。
2000年のフルモデルチェンジで、車名統合と共にBandit1200Sを発売しました。
01.03年にカラーチェンジを行い、2006年にフルモデルチェンジを行います。
フレームやハーフカウル形状の一新やシートやタンク形状の変更が行われました。
同時に油冷ファイナルエディションも発売し、Bandit1200Sは後継のBandit1250Sにラインナップを譲りました。
【Bandit1200Sの装備】
ハーフカウルの装備で、ライダーの疲労軽減に貢献しています。また、デジタル式燃料計の採用やシート下の収納など、ツーリングモデルとしての機能が充実していました。
【Bandit1200Sのパワーユニット】
油冷エンジンのおかげで、軽量化とコンパクト化に成功しました。エンジン特性的には、過激となっています。低速トルクを重視しており、GSF1200よりは落ち着いたものの、未だにピーキーな性格となっていました。
【Bandit1200Sのシャシー】
薄いタンクに直線基調のダブルクレードルフレームを採用し、最大の特徴ともなっていました。
また、ホイールベースも1430mmのショートホイールベースとなっており、ハンドリング性能が向上しています。