【セロー250の特徴】
セロー250は2005年に、セロー225の後継モデルとして登場しました。セロー225は1985年の発売で、20年目のフルモデルチェンジでの排気量拡大でした。
225から実に6代目のセローとなり、DG11J型となりました。
250ccへの排気量アップで、新設計のフレーム採用やサスペンションの変更などで、オンロード寄りのモデルとなりました。これは、先代の225でオフロードバイクとして完成したバイクを多目的用途での使用に合わせて、オンロードでの走行性能の向上に向けての変更でした。実際に、ロングツーリングやキャンプツーリングでリアキャリアにものすごい量の荷物を積載してフェリーに乗っているセローを見たことある人も多いのではないでしょうか。
■250なんてセローじゃない
250の開発当初、セローに思い入れを持っていた人がヤマハの中にも多くいました。主な反対理由は排気量拡大による重量の増加。
ただ、高性能フロントフォークの採用やデジタルメーター採用によるケーブル類の省略など徹底的に軽量化した結果、先代のセロー225WEが122kgだったのに対し、セロー250は126kgと+4kgの増量に抑えました。
結果的に走行性能も軽快感も向上し、社内外のセローファンを納得させました。
■バリエーションモデルも登場
2005年の発売以降、様々なバリエーションモデルを発売しました。
まず登場時には、セロー225からの20周年記念モデルを限定カラーで発売しました。
2006年から2008年までは、外装に高級感あふれる塗装を施したセロー250Sを発売しました。
2010年には、セロー25周年記念モデルを受注期間限定で発売しました。
2012年には、専用アクセサリーを販売店で装着するツーリングセローを発売しました。
ツーリングセローはリアキャリア、アルミ製アンダーガード、ブラッシュガード、フロントガードの計4点を備えたアクセサリーパッケージのことを指します。
2015年は、30周年記念モデルを受注期間限定で発売しました。
2020年には、最終モデルのFinal Editionを発売しました。
■セロー250の歴史
DG11J型
2005年に発売したセロー250は、同時に25th Anniversary Specialを発売、06、07年にカラーチェンジと上級グレードのセロー250Sを発売しました。
DG17J型
2008年にマイナーチェンジを行い、DG17J型となりました。
このマイナーチェンジでフューエルインジェクション化となり、環境性能の向上やトルク感の向上に貢献しました。
この後は、2018年までカラーチェンジと25・30thAnniversary Specialとツーリングセローの発売のみとなりました。
2017年をもって排ガス規制の対応の為、一度生産終了がアナウンスされました。同時に、規制対応モデルの開発もアナウンスされていました。
DG31J型
2018年のマイナーチェンジでは、前年に一度生産終了してから、排ガス規制に対応して再登場となりました。このモデルチェンジでは、キャニスターの追加などで+3kgの重量アップと出力向上となりました。
2020年には、平成32年排ガス規制への対応をせず、生産終了がアナウンスされました。そして、2020年モデルをFinal Editionとして設定しました。
この年で一旦35年続いたセローシリーズの系譜は途切れることとなりました。
【セロー250の装備】
Final Editionでは、セロー250初のカラーフレームを採用しました。先代のセロー225への原点回帰をテーマにしたデザインとなっています。
テールライトはLEDとなっており、メーターのデジタルメーターは視認性が向上しています。
ツーリングセローの追加装備もオプションとして別売りもしていたので、あとからツーリングセロー化も可能でした。
【セロー250のパワーユニット】
250ccとなった空冷4ストローク単気筒エンジンは、オフロードでの走行性能はそのままに、オンロードでの走行性能や安定性を向上させました。低-中速域での力強いトルク特性で林道や山道でのパワフルさも特徴の一つでした。
【セロー250のシャシー】
新採用の高性能サスペンションは、路面からの入力を極力減らし、快適な走行となるよう設定されています。ブレーキも前後ディスクブレーキの採用で、オンロードでも安心して走行できる快適な足回りとなっています。